だいきろぐ

記録的ないろいろ

パレスチナ、怒りと悲しみの連鎖。

2015年

10月20日:イスラエル首相、ホロコーストパレスチナ人のアイデアと発言
イスラエルのネタニヤフ首相は「世界シオニスト会議」で、ヒトラーユダヤ人をヨーロッパから「追放」することだけが目的で、ユダヤ人をホロコーストで「絶滅」させるというアイデアパレスチナ人イスラム教指導者で、エルサレムの大ムフティー(法学者)だったハジ・アミン・アル・フセイニ師のものだったと発言した。

10月18日:パレスチナ人が銃乱射。12人死傷
イスラエル南部の町でパレスチナ人の男が銃でイスラエル兵を撃ったあと、自動小銃を奪い周りに向けて発砲。イスラエル人1人が死亡し10人がけがをしたほか、現場に居合わせたイスラエルに亡命申請中のアフリカのエリトリア人が犯人と勘違いされ、警備担当者に銃で撃たれたうえ、周りにいたイスラエル人たちに顔を蹴られるなどして大けがをした。パレスチナ人の男はその場で射殺された。

10月7日:パレスチナ人イスラエルの衝突収まる気配なく
パレスチナ赤十字組織に当たる赤新月社によると、7日も衝突でパレスチナ人およそ100人がイスラエルの治安部隊の実弾やゴム弾に当たってけがをし、190人が催涙ガスを吸い込んで手当てを受けたという。
一方、イスラエル南部の町キリヤトガトでは7日、パレスチナ人の男がイスラエル軍の兵士を刃物で襲って銃を奪おうとして射殺されるなど襲撃事件が相次ぎ、混乱はイスラエル側にも拡大している。
イスラエルのネタニヤフ首相は、8日に予定されていたドイツとの国交樹立50年に合わせたベルリンへの訪問を急きょ中止し、治安情勢への対応に専念するという。

10月4日:パレスチナで衝突拡大
中東のエルサレムヨルダン川西岸では、イスラエルの治安部隊やユダヤ人入植者と、パレスチナ人との衝突が各地に急速に拡大し、一日で100人を超えるパレスチナ人がけがをするなど情勢は一層、緊迫している。ネタニヤフ首相は犯行を抑止するためだとして、事件を起こしたパレスチナ人の自宅の爆破を進めるよう指示。こうした強硬な対抗措置がパレスチナ人のさらに強い反発を招くことは避けられず、情勢は一層、緊迫している。

10月4日:エルサレムパレスチナ人によるイスラエル人襲撃相次ぐ
エルサレムの旧市街で3日、パレスチナ人の男(19)が路地を歩いていたイスラエル人の家族ら4人を刃物で襲撃。この襲撃で2人が死亡したほか、子ども1人を含む2人がけがをした。男は襲った相手から銃を奪い観光客らに向けて無差別に発砲したが、駆けつけた警官によって射殺された。エルサレムではこの事件の翌日、パレスチナ人の男がイスラエル人の少年1人を刃物で襲い、負傷させた後、警官に射殺される事件も起きている。
また1日にも、イスラエル人の夫婦が子ども4人の前で殺害されている。イスラエル治安当局は旧市街へのパレスチナ人の立ち入りを48時間制限すると発表、諜報相が「大規模な対テロオペレーションが必要かもしれない」と発言するなど、緊張が高まっている。

9月30日:パレスチナの旗、国連本部で掲揚
国連で加盟国に準ずるオブザーバー国家の地位にあるパレスチナの旗がニューヨークの国連本部に初めて掲げられた。パレスチナ暫定自治政府アッバス議長は「パレスチナ人はシンボルである旗を高く掲げよう。きょうは誇りと栄誉の日だ」と述べたうえで、毎年9月30日をパレスチナの旗の日とすることを明らかにした。
3年前からオブザーバー国家の地位が認められているパレスチナの旗を掲げることを認める決議案が9月10日に日本を含む賛成多数で採択されていた。パレスチナの旗の掲揚を巡っては、占領政策を続けるイスラエルのほかアメリカなどが強く反対してきたものの、日本やフランスなどは賛成し、式典にも代表が出席した。

9月30日:パレスチナ議長「オスロ合意破棄も」
パレスチナアッバス議長は国連総会の一般討論演説で、イスラエルとの和平交渉の基礎となったパレスチナ暫定自治宣言(オスロ合意)について「縛られ続けることはない」と発言した。イスラエルは入植活動を「違法に繰り返しており、計り知れない人々の苦しみを深めている」と非難し、合意破棄の可能性に言及した。
1993年に調印されたオスロ合意で、ヨルダン川西岸地区とガザ地区パレスチナ自治区として承認された。だが両者は衝突を繰り返し、和平交渉は暗礁に乗り上げている。アッバス氏はイスラエルが「政治と安全保障の合意を破った」と批判。「イスラエルは占領者として全ての責任を果たさなければならない」と訴えた。

9月13日:パレスチナ人とイスラエル治安当局が「神殿の丘」で衝突
イスラエル治安当局などによると、エルサレム旧市街にあるイスラムユダヤ両教徒の聖地「神殿の丘」近辺で13日、パレスチナ人イスラエル治安当局が衝突した。治安当局は催涙ガスや閃光弾を使用、パレスチナ人は投石するなどした。イスラム教礼拝所「アルアクサ・モスク」の窓が破損したり、カーペットが焼けたりしたという。死者や重傷者はいないもよう。
神殿の丘は、過去に双方による大規模衝突の引き金となったこともある場所。13日はユダヤ教徒が新年を迎える日に当たっており、治安当局は警戒を強めている。
昨年夏のイスラエルイスラム原理主義組織との大規模戦闘後も、エルサレムなどではイスラエル側とパレスチナ側の衝突が続いている。

9月10日:国連本部にパレスチナ旗掲揚へ。イスラエルが猛反発
決議案はパレスチナなどが提出。採決では、アラブ諸国や日本など119カ国が賛成、米国やイスラエルなど8カ国が反対、45カ国が棄権した。
米国のパワー国連大使は、イスラエルパレスチナ双方の交渉を通じて和平が実現されるべきだと強調した上で、「(一方的な旗掲揚は)両者を平和に近づけるものではない」と批判。イスラエルのプロソル国連大使も「(パレスチナは)ショーをやめるべきだ」と訴えた。
パレスチナは2012年、オブザーバー国家資格を得た。国連本部前の一角には現在、加盟国の旗のみが掲揚されているが、決議採択を受け、パレスチナ自治政府アッバス議長が国連総会の一般討論演説を行う30日に合わせ、パレスチナの旗が掲揚される見込みだ。

9月7日:放火された家のパレスチナ人の母親も死亡
ヨルダン川西岸ナブルス近郊で7月末、パレスチナ人の民家が放火され、男児(1)が死亡した事件で、負傷した男児の母が7日までに死亡した。死者は男児、父親に次いで3人目。別の男児が入院中。事件はユダヤ教過激派の犯行とみられるが実行犯は特定されていない。事件では民家に火炎瓶が投げ込まれ、男児が死亡、父親は8月上旬に病院で亡くなった。現場にはヘブライ語で「報復」と落書きが残されていた。

6月22日:国連調査委員会イスラエルハマス双方の戦争犯罪の可能性を指摘
国連人権理事会の独立調査委員会は、昨年7月から約50日間続いたガザ地区におけるイスラエルイスラム原理主義組織ハマスとの戦闘について、双方が国際人道法などに反し戦争犯罪を犯した可能性があるとする報告書を発表した。
調査委員会イスラエル軍の攻撃の多くはピンポイント攻撃だったとしながらも、計2251人のパレスチナ人が死亡し、うち1462人が子供551人を含む市民だったと指摘。ハマスイスラエルへの「無差別攻撃」で、イスラエル軍兵士67人と市民6人を殺害したとしている。イスラエルに対しては、住宅地での空爆は市民に多大な影響を及ぼすにもかかわらず継続したとして「イスラエル政府の最高レベルの政策決定者が戦術として容認しているのではないか」と批判した。ハマスの攻撃については「戦時中、イスラエル市民を狙う」と公言していたと指摘した。イスラエルのネタニヤフ首相は22日、報告書について「偏見に満ちている。国際法に従い自国を防衛しただけだ」と反論。一方、ハマス幹部は地元メディアに「市民ではなく軍を狙った攻撃だった」としたが、委員会によるイスラエルへの非難は歓迎した。調査委員会は昨年秋、国連人権理事会の任命を受けて調査を開始。280人以上の聞き取り調査を実施した。

6月14日:イスラエル、ガザ市街地への攻撃の正当性を主張する報告書発表
イスラエル政府は、去年夏のガザ地区でのイスラム原理主義組織ハマスとの戦闘について、軍や司法省などの法務部門が作成した277ページの報告書を発表。
報告書では戦闘の期間中にハマスなどが発射した4500発のロケット弾のうち4000発がイスラエルの市民を狙ったもので、このうち550発前後がモスクや学校、それに国連施設などの中や近くから発射したことが確認されたとしている。さらに、人口が密集した市街地に攻撃や活動の拠点を置き、イスラエル軍空爆に先立って住民に避難を呼びかけても、その場にとどまるよう促して「人間の盾」として住民の犠牲を拡大させたことなどが国際法違反に当たるとしている。
一方、イスラエル軍の軍事作戦については、空爆が6000回に上ったとしたうえで、事前に電話やチラシなどを使って住民に通告し、さらに警告弾を落としたあとに空爆を行うなど、市民の犠牲を避けるためにできるかぎりの措置は取ったとしている。
イスラエル軍はこうした主張を裏付けるものとして、命令書や攻撃目標についての検討資料など、これまで公開されていなかった資料を報告書のなかで多数示した上で、「市民の犠牲は正当な軍事行動のなかでの不幸ではあるものの、適法な出来事の結果でもある」としている。
ガザ地区の戦闘を巡っては、国連人権理事会の調査団も近く人権侵害の状況などについての報告書を発表する見通しとなっているが、この調査について、イスラエル政府は「結論ありきだ」として協力を拒否している。イスラエル政府としては、国連人権理事会の報告書が発表されるのに先立ち、公になっていない多数の資料を示すことで批判をかわすねらいがあるとみられている。ネタニヤフ首相は14日に開かれた閣議で「真実を知りたければこの報告書を読んでほしい。イスラエルに対する根拠のない批判を続けたければ、国連の報告書で時間をむだにすればよい」と述べ、警戒感をあらわにしているという。

2014年

50日間にわたる、イスラエル軍のガザ攻撃で、2000人以上のパレスチナ人が死亡。最大の犠牲者は、500人以上の子どもたち。イスラエル軍兵士66名も死亡。